ギリシャへの75億ユーロ追加融資、ESMが正式承認

ユーロ圏の金融安全網である欧州安定メカニズム(ESM)は17日の理事会で、ギリシャに75億ユーロの追加融資を実施することを正式承認した。第3次金融支援に基づく第2弾の融資の一部となるもので、今週中に実行する。

ギリシャは昨年7月、ユーロ圏から総額860億ユーロの第3次金融支援を取り付け、これまでに約4分の1が実行された。残る融資の実施は、ギリシャが約束した財政再建計画の進展状況を債権団の欧州委員会、欧州中央銀行(ECB)、IMFが検査し、“合格”と判定することが条件となっていた。

追加融資をめぐる協議は難航したが、ギリシャ政府が新たな財政改革を決めたことから、EUは5月下旬のユーロ圏財務相会合で、103億ユーロの融資を実施することで基本合意。同融資は16日のユーロ圏財務相会合で最終承認されていた。

ギリシャは今回の追加融資によって、7月に満期を迎える約23億ユーロの国債の償還に必要な資金を確保し、デフォルト(債務不履行)の危機を回避できることになった。第2弾融資の残る28億ユーロの実行については、財政改革の進展状況を見極めながら判断することになっている。

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