独高級車大手のBMWは、ル・マン24時間レースなどで知られる国際自動車連盟(FIA)が運営する世界耐久選手権(WEC)への復帰を検討している。ドイツの自動車大手では現在、アウディとポルシェがWECに参戦している。dpa通信が報じた。
BMWのクラウス・フレーリッヒ開発担当取締役はdpa通信の取材に対し、「FIA WECは興味深いレースのひとつだ。モータースポーツ戦略の次の評価過程では間違いなく議題となるだろう」と述べ、復帰を前向きに検討していることを示唆した。
また、同取締役は電気自動車によるフォーミュラカーレース「フォーミュラE」について、「フォーミュラEは大きな潜在性と異なるターゲットグループを持った極めて興味深いシリーズだ。ただ、我々にとっては一台でスタートからゴールまで競争できることが前提条件となる」とコメントした。フォーミュラEは2014年にスタートした。現在は、車載電池の容量に限界があるため2台のマシンを使用しており、レース開始から約25分後にレーサーがマシンを乗り換えている。ただ、FIAは5回目の開催となる2018年にはマシンの乗り換えはなくなるとの見通しを示している。
さらに、同取締役はBMWがドイツツーリングカー選手権(DTM)から撤退するとの憶測について、「アウディ、メルセデスベンツと共に2018年まで参戦する義務がある」と述べ、少なくとも中期的には撤退する予定はないとした。
なお、dpa通信によると、フォーミュラ1(F1)への復帰は現在のところBMWのモータースポーツ戦略の議題になっていないもよう。