独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)傘下のスウェーデン商用車大手スカニアは8月18日、ノルウェーの卸大手アスコ(Asko)と協力して水素ガス燃料電池を動力源とするトラックの実証試験を実施すると発表した。内燃エンジンの代わりに燃料電池と電気モーターを搭載した総重量27トンの3車軸配送用トラックを使用する。ノルウェー政府は同プロジェクトの資金の一部を支援している。
アスコはノルウェーの大手卸販売事業者で、同国の小売大手NorgesGruppenのチェーン店などに日用品などを配送している。トラックの保有台数は約600台と同国でも最大規模のフリート業者。
今回のプロジェクトでは、トラック3台を走行距離が約500キロメートルの配送サービスに投入する。オプションでさらに1台増やすことができる。水素の生成では太陽光発電セルを使用するという。
アスコは、事業のカーボンニュートラル化を目指しており、再生可能エネルギーを動力源とするトラックの導入を進めていく計画。長期的には全面的に電気駆動のトラックに移行する見通し。今回の実証試験を通して、燃料電池搭載トラックの運用や水素供給インフラに関するノウハウを蓄積する。