VWの天然ガス車が充てん中に爆発

フォルクスワーゲン(VW)「トゥーラン」の天然ガス車がガソリンスタンドで燃料を充てん中に爆発する事故が、ドイツ北部のドゥーダーシュタットで発生したことが13日、明らかになった。トゥーランの当該モデルには圧縮天然ガス容器に不具合があり、VWは現在リコール(無料の回収・修理)を実施中。爆発した車両の修理がすでに終了していたかどうかは不明だが、事故の原因がVW車にあった可能性を排除できない。

事故は9日、アラール系のガソリンスタンドで起きた。目撃証言によると、爆発した車両は宙に浮き、周辺の車両は破片で損傷した。爆発音は数キロ離れた地点でも確認されている。運転手は重傷を負い、病院に運ばれた。

VWは6月、トゥーランの天然ガスモデルを対象にリコールを開始した。ガス容器が損傷すると必要な強度を保てなくなり爆発する恐れがあるためで、容器を交換する必要がある。対象は2006年式~2009年式の計5,900台。7月には「パサート」と「キャディ」の天然ガス車も対象に加えた。該当車両の持ち主に対しては、修理が終了するまでは天然ガスタンクの利用を控え、ガソリンタンクを利用するよう注意を促している。

アラールは事態を重くみて、天然ガスの販売を見合わせるよう系列のガソリンスタンドに一時、呼びかけた。現在は充てん見合わせの対象をVWのモデルに制限。他メーカーの天然ガス車向けには燃料の販売を行っている。シェルも同様の措置を導入した。

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