高速道運転中に10%がケータイ利用

高速道路を走行中のドライバーの10%弱が携帯電話を利用しながら運転していることが、ブラウンシュヴァイク工科大学の研究チームが実施した実態調査で分かった。チームを統括したマルク・フォルラート教授(交通心理学)は「視線がスマートフォンに向き道路を見ていない時間が驚くほど長いケースが極めて多かった」と指摘。実質的な“目隠し運転”で走行する距離は50~100メートルに達していると述べ、懸念を示した。

調査は今春、アウトバーンA2号線のハノーバー~ヘルムシュテット間で実施。計2,022人のドライバーの運転中の動作や視線を観察した。

この結果、携帯電話に入力しながら運転する人の割合は5.8%で、電話機を耳に当てながら運転する人も1.5%に上った。これらの行為は本来、道交法に違反しており、1点の減点になるほか、罰金60ユーロを科される。法律で認められているハンズフリー通話を行っていた人は2.4%だった。

一方、同チームがブラウンシュヴァイクで実施した市内交通調査では、入力しながらの運転が2.3%で、高速道路の調査よりも数値が大幅に低かった。フォルラート教授はこれについて、高速道路の運転は単調なうえ長時間に渡ることから、携帯電話を利用したいという誘惑が強まると説明した。

上部へスクロール