ドイツ連邦統計局のデータをもとに連邦経済省が6日発表した8月の製造業新規受注指数は物価・季節要因・営業日数調整後の実質で前月比1.0%増(暫定値)となり、2カ月連続で拡大した。ユーロ圏(ドイツを除く)と国内が好調で、ユーロ圏外の落ち込みが相殺された格好。経済省は企業景況感が9月に大きく改善したことなどを踏まえ、製造業の景気は第4四半期にやや勢いを増すとの見方を示した。
ユーロ圏からの8月の新規受注は4.1%増となり、前月(同5.6%増)に引き続き大きく拡大した。中間財と投資財分野でそれぞれ4.7%増、4.6%増となったことが大きい。消費財は1.5%落ち込んだ。
国内受注は2.6%増となり、前月の不振(3.2%減)から回復した。けん引車となったのは投資財と消費財で、それぞれ4.3%、3.2%拡大。中間財も0.7%増加した。
ユーロ圏外は2.8%減となり、4カ月ぶりに落ち込んだ。投資財が4.9%減とマイナスに転じたことが響いた格好で、消費財は6.8%増加。中間財も0.9%伸びた。
受注を製品分野別でみると、伸び率が最も大きかったのは消費財で2.9%に上った。前月は4.2%減、前々月は0.5%減となっており、反動が出た格好だ。中間財と投資財はそれぞれ1.7%、0.3%の幅で増加し、ともに2カ月連続で上昇した。
特殊要因による数値のブレが小さい数カ月ベースの比較をみると、7〜8月の受注平均は第2四半期(4〜6月)の平均を0.6%上回った。特に投資財が好調だったという。