ドイツ連邦統計局が10日発表した8月の輸出高は前年同月比9.8%増の965億ユーロへと拡大し、昨年6月以来の大きな伸びとなった。今年は7月に工場休業を設定する企業が多かったことから、その反動で8月の生産・輸出が押し上げられた格好だ。輸出高は営業日数・季節要因を加味した実質でも前月比5.4%増となり、2010年5月以来の大きな伸びを記録した。
輸出を仕向け先地域別でみると、伸び率が最も大きかったのは欧州連合(EU)のユーロ非加盟国で、前年同月比11.8%増の217億ユーロに拡大。EU域外とユーロ加盟国もそれぞれ9.6%増の422億ユーロ、8.8%増の326億ユーロと好調だった。
8月の輸入高は765億ユーロで、前年同月を5.3%上回った。EUのユーロ非加盟国からが7.5%増の160億ユーロに拡大。EU域外とユーロ圏もそれぞれ5.5%増の280億ユーロ、4.1%増の325億ユーロへと伸びた。
貿易収支の黒字幅は200億ユーロで、前年同月から31.6%増加。経常黒字も24.3%増の179億ユーロと大幅に伸びた。
1~8月の輸出高は7,957億ユーロで、前年同期を0.8%上回った。EUのユーロ非加盟国向けが4.3%増加。ユーロ加盟国も同1.6%増えた。EU域外は1.8%減少した。
同輸入高は横ばいの6,260億ユーロで、貿易黒字は前年同期比3.9%増の1,697億ユーロに拡大。経常黒字は12.1%増えて1,754億ユーロとなった。