ドイツ連邦統計局のデータをもとに連邦経済省が7日発表した8月の鉱工業生産指数は物価・季節要因・営業日数調整後の実質で前月比2.5%増(暫定値)となり、7カ月来の大きな伸びを記録した。増加は2カ月ぶり。比較対象の7月は学校の夏休みと工場休業が例年を上回る規模で集中したため同指数が大幅に落ち込んでおり、その反動が出た格好だ。
夏休みと工場休業の影響がほぼ相殺される7~8月の同指数の平均は第2四半期(4~6月)の平均を0.2%上回る水準にとどまった。経済省はこれを踏まえ、第3四半期(7~9月)の同指数も前期(4~6月)比で小幅な伸びにとどまるとの見方を示した。第4四半期(10~12月)については受注や企業景況感の改善を受けて生産がやや加速するとみている。
8月の鉱工業生産を部門別でみると、伸び率が最も大きかったのは製造で3.3%を記録。投資財は4.7%に達した。消費財は3.3%、中間財は1.6%だった。エネルギー部門も1.1%上昇した。
建設部門は1.2%減少した。内装分野で3.3%減となったことが響いた。ただ、経済省は内装分野の数値が今後大幅に修正される見通しを明らかにしており、上方修正される可能性が高い。