Ifo経済研究所が25日発表した10月のドイツ企業景況感指数(2005年=100)は前月比1.0ポイント増の110.5となり、2年半ぶりの高水準に達した。改善は2カ月連続。今後6カ月の事業の見通しを示す期待指数が特に大きく伸びており、Ifoのクレメンス・フュスト所長は「ドイツの景気は加速する」との見方を示した。
期待指数は106.1となり、前月の104.5から1.6ポイント上昇した。英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)決定の影響で大幅に悪化した8月からの改善幅は6.0ポイントに上っており、ブレグジットショックはひとまず吸収された格好だ。
事業の現状判断を示す指数は0.3ポイント増の115.0となり、2カ月連続で上昇した。
部門別でみると、製造業は期待指数が前月に引き続き大きく伸びた。現状判断も改善。特に投資財で需要が伸びているという。工場稼働率は85.7で、第3四半期(7〜9月)の平均を0.9ポイント上回った。
卸売業では両指数が減少したものの、長年の平均を大きく上回った。小売業では期待指数がこれまでに引き続き上昇。現状判断はやや低下した。
建設業の景況感指数は7カ月連続で改善した。期待指数で過去最高を更新。現状判断は過去最高となった前月からやや落ち込んだ。