情報通信業界連盟(Bitkom)は18日、ドイツの情報通信技術(ICT)市場(娯楽家電を含む)規模が今年は前年比1.7%増の1,605億ユーロとなり、初めて1,600億ユーロの大台に乗るとの予測を発表した。情報技術(IT)が好調で全体をけん引するとみている。
IT市場は3.6%増の840億ユーロに拡大する。ソフトウエアが6.2%増の216億ユーロと特に好調で、ハードウエアも2.8%増えて243億ユーロへと伸びる見通し。サービスは企業のデジタル化需要が追い風となり2.7%増の382億ユーロへと拡大する。
通信技術(CT)は0.4%減の669億ユーロへと縮小する。スマホ売上(1.5%減の104億ユーロ)が初めて減少することが響いて、通信端末が2.1%減の111億ユーロへと後退するためだ。サービスも規制と価格競争の影響で0.3%減の492億ユーロと振るわない。インフラは2.1%増の66億ユーロへと拡大する。
娯楽家電は0.9%減の95億ユーロとなり、これまでに引き続き縮小する。デジタルカメラ(13.6%減)の不振が響く。薄型テレビはサッカー欧州選手権とオリンピックの効果で2.7%増となり拡大へと転じる。
来年はICT市場規模が1.2%増の1,624億ユーロとなり、伸び率がやや鈍る見通し。ドイツ経済の成長鈍化とITハード、通信サービスの不振が響くとみている。