BMW、「i3」の内装用に持続可能な素材を開発

独高級車大手BMWがサブブランド「BMWi」から発売した小型電気自動車「i3」の内装には、さまざまな環境にやさしい持続可能な部材が使用されている。「i3」の内装デザインの開発に携わったダニエラ・ボーリンガー氏によると、「i3」ではこれまでの自動車製造では見られなかった新しい素材の使用方法の開発が目標に掲げられていたという。独業界紙『オートモビルボッヘ』が報じた。

「i3」では例えば、ダッシュボードの上部にアオイ科ハイビスカス属の植物であるケナフの繊維を素材とした部材を使用している。ケナフはポリウレタンフィルムで表面を覆う必要がなく、素材が表面にそのまま表れている。また、「i3」に使用した木材は認証を取得したユーカリの木を使用した。革は、なめし工程にクロム剤を使用せず、オリーブの木から抽出したなめし剤を使用した。シートカバーはウールと再生ペットボトル(PET)樹脂を混合しているという。

ボーリンガー氏は、持続可能な素材に大きな将来性があると見込んでいる。また、混合した材料やフィルムを張った素材ではなく、モノマテリアルがトレンドとなり、素材そのままの表面をクールで高級感があると認識するようになるだろう、との見解も示す。

BMWでは持続可能な材料の研究として例えば、太平洋に浮かぶプラスチックごみの再生樹脂や、コックピット用の素材としてコーヒーの残りかすを使用したプラスチック材の開発に取り組んでいるという。

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