環境・気候変動対策支援、新たに144事業を指定

欧州委員会は3日、EU加盟国が実施する環境・気候変動対策のプロジェクトを資金面で支援する「LIFEプログラム」に、EU予算から新たに2億2,270万ユーロを投じる計画を発表した。持続可能な低炭素社会への転換を促すことを最大の目的に、すでに決定している拠出金と合わせ、23カ国で実施される計144件の新規プロジェクトに総額3億2,350万ユーロを投入する。

LIFEプログラムは1992年の創設からこれまでに、EU域内および第3国で4,300件を超すプロジェクトに資金提供している。支援対象となる新規プロジェクトの内訳は、環境および資源効率化事業が56件、自然および生物多様性保全が39件、環境問題に関するガバナンスおよび情報提供が15件、気候変動への適応が16件、気候変動の軽減が12件、気候問題に関するガバナンスおよび情報提供が6件。予算配分は環境関連が総額3億2,350万ユーロ、気候変動が7,510万ユーロとなっている。

欧州委のカニェテ委員(気候変動・エネルギー政策担当)は「2020年以降の地球温暖化対策の国際的枠組みとなるパリ協定が発効し、EUは温室効果ガス削減をはじめとする公約を実行するため、あらゆる取り組みを加速させなければならない。LIFEプログラムの支援対象となるプロジェクトは、EU全体で気候変動に効率的に適応し、持続可能な低炭素社会への転換を促進するための土台となるものだ」とコメントした。

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