ダイムラー、モスクワ圏にメルセデス工場建設へ

ロシアのマントゥロフ産業貿易相は7日、独自動車大手ダイムラーの高級車ブランド「メルセデスベンツ」の工場建設に向けた投資契約を年内に交わす見通しであることを明らかにした。投資額は3億ユーロを超えると見られる。

新工場はモスクワ北西部のソルネシノゴルスクの工業団地に建設予定で、敷地面積は300万平方メートル。輸入した部品を組み立てるノックダウン方式で、2019年からプレミアムSUV(スポーツ用多目的車)を生産する計画だ。年間生産台数は2万5,000~3万台を目指す。

ダイムラーは現地生産により輸入関税負担を抑えるとともに、ロシア国営企業への販売を強化する考えだ。政府が国産車の輸出助成など自動車産業奨励策に動き出したことから、近隣諸国や中東などへの輸出を視野に入れた生産拠点としての成長性にも期待できる。

ダイムラーはロシアの商用車事業では、タタールスタン共和国の現地商用車メーカー、カマズと合弁会社を設立し、ナーベレジヌイェ・チェルヌイに生産拠点を構えている。

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