ダイムラー―トラック部門でコスト削減強化へ―

自動車大手の独ダイムラー(シュツットガルト)がトラック部門のコスト削減を強化する計画だ。ブラジル、ロシア市場の大幅縮小に加え米国市場も成長が鈍っているため。来年も厳しい状況が予想されることから、今後2年間で利益を10億ユーロ改善するとしていた従来目標を14億ユーロへと引き上げる。同部門を統括するヴォルフガング・ベルンハルト取締役が経済紙『ハンデルスブラット』に明らかにした。

同部門ではすでに三菱ふそうと米子会社フライトライナーでコスト削減を実施した。このため今後は主力のメルセデス・ベンツを中心にコストを引き下げていく。経営上の理由による整理解雇を「原則的に排除しない」としている。

ベルンハルト取締役はまた、中国の商用車メーカー福田汽車と共同で2010年代末から同国でトラックを合弁生産する計画も明らかにした。中国でトラックを製造する初の西側企業となる。メルセデス・ベンツの大型トラック「アクトロス」を製造する。両社の合計の投資額は1億ユーロのケタ台に上るという。

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