英RBS銀がストレステストで不合格、財務改善計画策定へ

英中央銀行のイングランド銀行は11月30日、国内の主要銀行を対象に実施した今年のストレステスト(健全性審査)で、ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド(RBS)が不合格となったことを明らかにした。これを受けてRBSは同日、財務改善計画をまとめる方針を打ち出した。

大手銀行のRBSは、2008年の世界金融危機で経営不安に陥り、公的資金の注入を受けて救済された。現在も政府が株式の73%を保有している。

同行は海外の非中核事業を縮小し、英国事業に集中する再編を進めるなど合理化に取り込んできたが、なお経営が厳しい状況にあり、ストレステストでは約20億ポンドの資本不足と判定された。このためコスト削減、さらなる資産売却、リスク資産の縮小といった財務改善策を実施する。同計画は来年初めに17年通期決算を発表する際に公表する予定だ。

今回のストレステストはRBS、HSBC、ロイズ・バンキング・グループ、バークレイズ、スタンダード・チャータード、ネーションワイド、スペインのサンタンデール銀行の英部門の7行が対象。バークレイズとスタンダード・チャータードも一部の基準を満たすことができなかったが、すでに資本増強策を発表していることから、イングランド銀行は追加措置を求めなかった。

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