自動車用燃料電池を官民で共同開発へ

ドイツ政府は燃料電池車の中核部品であるセルスタックを自動車業界と共同開発する計画だ。車載燃料電池のバリューチェーンを国内でカバーできるようにする狙いで、アレクサンダー・ドブリント交通相は「自動車大国であるドイツはここ(車載燃料電池分野)で技術革新の主導権を握らなければならない」と明言した。日刊紙『ヴェルト』が報じた。

セルスタックは発電を行う板状のセルが積み重なった燃料電池の本体。ドイツメーカーはセルスタックをこれまで、カナダなどから輸入してきた。

ドイツは電気自動車(EV)のほか、燃料電池車の分野でも技術的な主導権を握ろうとしている。そのためにはセルスタックを独自開発して独メーカーが共同利用できるようにすることが必要と判断し、官民共同開発計画を作成した。政府の助成額は明らかにされていない。

政府は2019年までの3年間、燃料電池車の分野で総額2億5,000万ユーロの支援プログラムを実施する。支援は研究開発向けが中心。燃料である水素の補給スタンドなどインフラ整備も対象となっている。

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