独高級乗用車3社の2016年販売統計が出そろった。3社ともこれまでに引き続き過去最高を更新。特にダイムラーの乗用車ブランド「メルセデス・ベンツ」は前年比11.3%増の208万3,888台と伸び率が大きく、競合BMWを抜いて世界高級車市場1位に浮上した。世界最大の中国と足元の欧州市場で販売を大幅に伸ばしたことが大きい。
メルセデスの中国販売は26.6%増の47万2,844台に拡大。欧州も12.4%の伸びを記録した。メルセデスに超小型車ブランド「スマート」を加えた「メルセデス・ベンツ・カーズ」の乗用車販売台数は222万8,367台で、前年を11.9%上回った。スマートは21.0%増の14万4,479台だった。
「BMW」ブランドの販売台数は200万3,359台で、増加幅は5.2%だった。BMWに「ミニ」と「ロールスロイス」ブランドを加えたグループ全体の販売台数は5.3%増の236万7,603台で、これまでに引き続きメルセデス・ベンツ・カーズを上回っている。ミニは6.4%増の36万233台、ロールスロイスは6.0%増の4,011台だった。
BMWとミニの合計販売台数を地域別でみると、中国は11.3%増、欧州は9.2%増と好調だったものの、米国が9.7%減少して大きな足かせとなった。
アウディの販売台数は前年比3.8%増の187万1,350台で、昨年に引き続き高級車3位にとどまった。メルセデス、BMW・ミニと異なり米国販売が増加(4.0%)したものの、そのほかの地域の伸び率が相対的に小さく、上位2社との差が広がった。