インフレ率が5年ぶりに上昇、16年は0.5%に

ドイツ連邦統計局が18日発表した2016年の消費者物価統計の詳細によると、同年のインフレ率(消費者物価の変動率)は0.5%となり、前年の同0.3%から上昇した。インフレ率の上昇は5年ぶり。エネルギー価格の下落を受けて4月には前年同月比のインフレ率がマイナス0.1%へと落ち込んだものの、その後は上昇に転じ、12月には1.7%まで回復した。欧州中央銀行(ECB)が適正水準とする約2%に到達するのは時間の問題とみられている。

16年の物価を項目別でみると、暖房用灯油と自動車燃料はそれぞれ16.9%、7.3%の幅で下落。天然ガスも3.0%落ち込んだ。エネルギーを除いたインフレ率は1.2%に上った。

上げ幅が大きかったのは野菜と果物で、それぞれ3.7%、3.6%だった。天候不順が響いた格好。このほかアルコール飲料・たばこ(2.3%)、宿泊・外食(2.0%)も上昇率が相対的に高かった。

EU基準のインフレ率は0.4%だった。

12月のインフレ率(EU基準)は前年同月比が1.7%、前月比が1.0%。ドイツ基準ではそれぞれ1.7%、0.7%だった。

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