保険大手の独ミュンヘン再保険は1月26日、医療保険部門(MS)を2月1日付で廃止すると発表した。業績が振るわないうえ、市場ニーズにも見合っていないためで、MSの再保険事業を生保再保険事業、MSの元受事業を元受子会社エルゴにそれぞれ統合する。シナジー効果を見込んでいる。
ミュンヘン再保険は2008年、医療保険分野の元受と再保険事業を統合しMSを設立した。医療保険が成長市場であることを踏まえ、医療保険の元受と再保険を一体化すれば成長を加速し収益力も強化できると判断したためだ。
だが、こうした読みは当たらなかった。元受業界では事業プロセスのデジタル化を背景に医療保険と生保向けのソリューションを区別しない傾向が強まっていることもあり、ミュンヘン保険は今回の決定を下した。