ノバルティス、眼科部門の分離を検討

スイス製薬大手のノバルティスは25日、業績不振の眼科部門アルコンの分離を検討していることを明らかにした。他社への売却、新規株式公開(IPO)を含む「あらゆる選択肢を検討する」としている。年末までに結論を出す方針だ。

ノバルティスは2010年、食品大手のネスレからアルコンを510億ドルで買収した。しかし、アルコンはこのところ業績が悪化しており、ノバルティスは昨年1月、眼科薬事業を後発医薬品、特許薬部門に移管し、アルコンの経営資源を眼内レンズとコンタクトレンズに集約する意向を表明した。アルコンを放出すると、ノバルティスは純粋な医薬品メーカーとなる。

一方、ノバルティスが同日発表した2016年12月通期決算の純利益は67億1,200万ドルで、前期から62%減少した。主力の白血病治療薬である「グリベック」の特許が米国で失効したことや、為替差損が収益を押し下げた。売上高は2%減の485億1,800万ドル。

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