独後発医薬品大手のシュターダは12日、投資会社2社から拘束力のない買収提案をそれぞれ受け取ったと発表した。英『フィナンシャル・タイムズ』の報道を追認したもので、2社のうち1社は英投資会社シンベンであることも明らかにした。両社が正式に買収提案を行うかは現時点で不明だとしている。
シンベンはシュターダを1株当たり56ユーロで買収する考えを提示している。これは前営業日に当たる10日の終値を約13%上回る水準で、シュターダの価値を35億ユーロと評価したことになる。
シュターダは身売り方針を示していないものの、マティアス・ヴィーデンフェルス最高経営責任者(CEO)は昨秋、「会社の独立自体は目的でない」と述べており、同社の価値を適正に評価した買収提案であれば受け入れる可能性があることを示唆していた。シュターダの買収にはシンベンのほか、投資会社アドベント、パーミラ、CVC、ベインキャピタルも関心を持っているとの観測がある。