独銀2位のコメルツ銀行(フランクフルト)が9日発表した2016年12月期決算の純利益は2億7,900万ユーロとなり、前期の10億8,400万ユーロから大幅に縮小した。低金利と船舶市場悪化の直撃を受けたほか、09年に買収したドレスナー銀行で営業権減損6億2,700万ユーロを計上したことが響いた。営業利益は28%減の13億9,900万ユーロだった。
船舶融資の不良化が拡大したことで、貸倒引当金は29%増の9億ユーロへと拡大した。金利・特定取引収益は低金利の影響で13%減少して53億9,700万ユーロとなった。
一方、12月末時点の狭義の中核自己資本比率(CET1比率)は12.3%となり、前期末の12.0%からやや改善した。リスク加重資産(RWA)の圧縮が奏功した格好。総資産に対する自己資本の比率を指すレバレッジ比率も前期の4.5%から4.8%へと上昇した。