ゲレスハイマー―米新政権のオバマケア見直しが直撃―

特殊包装材大手の独ゲレスハイマー(デュッセルドルフ)は15日の決算発表で、米国の製薬会社からの受注が低迷していることを明らかにした。1月に発足したトランプ政権がオバマ前大統領の医療保険制度改革(オバマケア)を見直す方針を打ち出していることが直撃した格好。オバマケアが廃止されると医薬品販売が減少する恐れがあるため、同国の製薬会社は包装材の発注を控えているという。

ゲレスハイマーの2016年11月通期売上高は前期比7.2%増の13億7,550万ユーロに拡大した。米同業センターの買収で水準が押し上げられた格好で、買収・売却と為替の影響を除いた実質の増収率は2.9%だった。営業利益(EBITDAベース、調整済み)は17.2%増の3億780万ユーロで、売上高営業利益率は前期の20.5%から22.4%へと上昇した。純利益は16.7%増の1億2,160万ユーロだった。

同社は今後2年間、内部成長ベースの売上高を年4~5%拡大する計画。18年11月期の売上高営業利益率については目標を従来の22%から23%へと引き上げた。

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