独診断薬産業連盟(VDGH)は17日、ドイツの体外診断用医薬品(IVD)市場規模(売上ベース)が昨年は前年比0.1~0.2%増(暫定値)と小幅な伸びにとどまったことを明らかにした。古典的な臨床化学や血糖値などの自己診断薬分野が不振で足かせとなった格好。免疫化学や分子診断分野は好調だった。
加盟企業を対象に実施したアンケート調査では、「今年は業績が拡大する」との回答が32.7%となり、「縮小する」の10.6%を上回った。ただ、量産製品を中心に値下がりが続いていることから、利益については見通しの悪い企業が多い。オーダーメード治療関連の診断薬を手がける企業は見通しが明るいという。
研究開発費の対売上比率は昨年、平均10.7%となり、製薬業界に次いでドイツで2番目に高かった。同費用を今年拡大予定の企業も61%と多い。
VDGH加盟企業(約100社)の売上高は約40億ユーロ。独IVD市場に占める加盟企業のシェアは合わせて約90%に上る。