化学大手ワッカー・ケミーがウエハー子会社株を大量放出

化学大手の独ワッカー・ケミーは15日、シリコンウエハー子会社シルトロニックの株式630万株を機関投資家に売却し、出資比率を51.8%から30.8%へと引き下げたと発表した。売却益は3億5,200万ユーロに上る。

シリコンウエハー市場は変動が激しいことから、ワッカーはシルトロニックへの出資比率を50%未満に引き下げる意向を以前から表明しており、2015年にはその第一弾として新規株式公開(IPO)を実施した。

16年には中国のNSIG(ナショナル・シリコン・インダストリー・グループ)が買収に向けて交渉を行った。だが、中国資本による欧米企業買収に対する警戒感が強まったことからNSIGは12月に交渉を打ち切った。

ワッカー・ケミーはこれを受け、シルトロニック株を市場で放出するタイミングを探っていた。IPO時に比べて株価が上昇していることから、今回の大量放出に踏み切った。

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