英ボーダフォン、インド事業を現地企業と統合

携帯電話サービス大手の英ボーダフォンは20日、インド事業を同国の同業アイデア・セルラーと統合することで合意したと発表した。誕生する新会社はバルティ・エアテルを抜き、インド携帯電話サービス市場で最大手に浮上する。

新会社の出資比率はボーダフォンが45.1%、アイデアの親会社であるアディティヤ・ビルラ・グループが26%。他の株主が28.9%を出資する。ボーダフォンとアイデアは将来的に出資比率を均等とする方針だ。

インド携帯電話サービス市場でボーダフォンは2位、アイデアは3位。インド通信当局の最新データによると、顧客数ベースのシェアはそれぞれ18.16%、16.9%となっている。新会社のシェアは35%を超え、バルティ・エアテルの23.6%を上回る。

10社を超える企業が乱立しているインド携帯電話サービス市場では、昨年2月に複合企業リライアンス・インダストリーズ傘下のリライアンス・ジオ・インフォコムが低料金を掲げて参入したのを機に、価格競争が一段と激化。上位の企業は危機感を強めており、バルティ・エアテルは2月、ノルウェー同業テレノールのインド法人買収を発表した。ボーダフォンとアイデアの統合により、業界再編が加速してきた。

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