欧州食品・飲料大手のネスレ(スイス)は4月25日、英国内の工場で約300人を削減すると発表した。同国のEU離脱をにらんだ業務再編の一環で、チョコレート菓子「ブルー・リバンド」の生産拠点はポーランドに移す。
対象となるのはイングランド、スコットランドの4工場。英従業員の4%近くに相当する298人を今年から来年にかけて削減する。イングランド北東部のファウドン工場では、ブルー・リバンドの生産がポーランドのカルゴバに移管されるため、約600人の従業員のうち110人が職を失う。
ネスレは今回の決定について、英のEU離脱には直接言及していないものの、「外的環境の急激な変化に対応するため業務を効率化し、競争力を維持するのが狙い」としており、離脱に備えた措置であることを示唆している。