ギリシャ政府、テッサロニキ港の売却決定

ギリシャの国有資産売却を進める政府機関の資産開発基金(HRADF)は4月24日、国内2位の港湾であるテッサロニキ港を運営する国営企業OLTHの株式67%をドイツの投資会社を中心とする企業連合に売却すると発表した。売却額は2億3,190万ユーロ。

同株式を取得するのは独投資会社のドイッチェ・インベスト・エクイティ・パートナーズと仏港湾運営会社ターミナル・リンク、ギリシャの投資会社の連合。テッサロニキ港運営会社の民営化入札で最高額を提示し、落札した。売買額はOLTHの時価を約70%上回る水準となる。

同連合はテッサロニキ港の34年間の運営権も取得する。これによってギリシャ政府は1億7,000万ユーロを超える収入が見込める。さらに同連合は向こう7年間にテッサロニキ港の設備拡充に1億8,000万ユーロを投資する。

OLTHの売却は、債務危機に陥ったギリシャ政府が国際金融支援を受ける見返りとして約束した国営企業民営化の一部。国内最大の港湾であるピレウス港を運営する国営企業OLPは、中国海運大手の中国遠洋運輸集団が16年に買収した。

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