化学大手の独BASF(ルートヴィヒスハーフェン)は4月25日、ITベースの農業支援モデルを開発する米ZedXを買収することで合意したと発表した。栽培のうえで重要なデータを収集・分析して生産性を高める精密農業分野で事業を強化することが狙い。取引金額は明らかにしていない。4週間以内の買収手続き完了を見込む。
ZedXは1987年の設立で、ペンシルベニア州ベルフォントに本社を置く。天候や作物の成長具合、病害などのデータをもとに適切な措置をアドバイスするシステムの有力企業。BASFとは3年前から協力関係にあり、天候と環境条件を踏まえてBASFの農薬の適切な投与法をアドバイスするモデルを開発した。
BASFはZedXの買収により、天気や病害虫など作物栽培に関わるデータを管理し生産者の作業管理をサポートするオンラインプラットフォーム「マグリス(Maglis)」を拡充する。