ダイムラーに立ち入り調査、排ガス不正容疑で

シュツットガルト検察当局は23日、自動車大手のダイムラーを対象に大規模な立ち入り調査を実施した。同社製ディーゼル乗用車で排ガス不正の容疑が持たれているためで、ドイツ国内にあるダイムラーの拠点11カ所を検察官23人、警察官230人が捜査し、証拠資料を押収した。排ガス不正問題に絡んで独検察当局が立ち入り捜査を行ったのはフォルクスワーゲン(VW)グループに次いで同社が2社目となる。

シュツットガルト検察は3月、ダイムラーを対象に捜査を開始したことを明らかにした。同社のディーゼル車では窒素酸化物(NOx)の排出量が台上試験と実際の走行とで大きく食い違っており、詐欺と違法広告の疑いが持たれているためだ。

米国では法律事務所のハーゲンス・バーマンがダイムラー製車両の所有者を代表して昨年2月に集団訴訟を起こした。同社のディーゼル技術「ブルーテック」を搭載した車両が排出する窒素酸化物(NOx)の量は米国の環境基準を大幅に上回っていると批判している。

米司法省はこれを受けてダイムラーに内部調査を要求。同社は容疑を否定しながらも調査を進めている。

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