ドイツ連邦統計局が20日発表した5月の生産者物価指数は前年同月比2.8%増となり、上げ幅は前月の3.4%から縮小した。エネルギーの上昇率が前月の4.6%から3.0%に低下したことが反映された格好。エネルギーを除いた生産者物価の上げ幅は2.7%で、エネルギーを含んだベース(同2.8%)とほとんど変わらなかった。
生産者物価を最も強く押し上げたのは同指数に占める比重が31%に上る中間財で、前年同月を3.7%上回った。金属が11.2%上昇。圧延鋼の上げ幅は15.5%に上った。化学基礎原料も7.1%高くなった。窒素化合物は2.6%落ち込んだ。
エネルギーでは石油製品が6.7%、電力が5.6%上昇したのに対し、天然ガスは5.5%下落した。
非耐久消費財は3.5%高くなった。食料品が5.4%上昇。バターの上げ幅は76.4%に達した。このほか牛乳(+15.8%)、家禽を除く食肉(+14.0%)、砂糖(+11.6%)で2ケタ台の伸びを記録した。
耐久消費財と投資財はともに1.1%増だった。
5月の生産者物価指数は前月比では0.2%減となり、8カ月ぶりに落ち込んだ。エネルギーが0.8%下落、中間財も0.1%低下した。エネルギーを除いた同物価の変動率はプラス0.1%だった。