保険大手のアリアンツ(ミュンヘン)は23日、独事業会社アリアンツ・ドイチュラントが北ドイツの地銀子会社オルデンブルギッシェ・ランデスバンク(OLB)を米投資大手アポロ傘下の独ブレーマー・クレディトバンク(BKB)に売却することで合意したと発表した。経営資源を中核の保険・資産運用分野に絞り込む戦略に沿った措置。監督官庁の承認を経てOLBの株式90.2%を3億ユーロで譲渡する。
アリアンツはドレスナー銀行の買収に伴いOLBを2008年12月に傘下に収め、OLBを通して自社の保険商品を販売してきた。今後もOLBに販売を委託する。
アポロは14年にBKBを買収。昨年3月にもBKBを通してブレーメンのニールマイヤー銀行を傘下に収めるなど、北ドイツで銀行への出資活動を強化しており、北ドイツの州立銀行HSHノルトバンクの買収にも意欲を示している。HSHノルトバンクはリーマンショックに伴う金融危機で経営が悪化。公的支援を受けたことから、18年3月までに売却ないし清算することが欧州連合(EU)の欧州委員会との取り決めで義務づけられている。