消費者景況感良好、所得見通しは過去最高に

市場調査大手のGfKが29日発表したドイツ消費者景況感指数の7月向け予測値は6月の確定値(10.4)を0.2ポイント上回る10.6となり、3カ月連続で上昇した。景気の見通しと所得の見通し、高額商品の購入意欲に関する指数がすべて改善し、全体が押し上げられた格好だ。

景気の見通しに関する6月の指数(7月向け予測値の算出基準の1つ)は前月を6.5ポイント上回る41.3となり、2年11カ月来の高水準に達した。同指数の改善は4カ月連続。米トランプ政権が通商制限を行うリスクや英国の欧州連合(EU)離脱交渉のスタートなど世界経済のリスク要因はあるものの、ドイツ経済の加速見通しが高まっていることから、景気の先行きを楽観する消費者が増えている。Ifo経済研究所は国内総生産(GDP)の今年の実質成長率を従来予測の1.5%から1.8%へと引き上げた。

所得の見通しに関する6月の指数(同)も1.7ポイント増の60.2へと上昇し、1991年の調査開始後の最高を記録した。同指数の改善は3カ月連続。雇用の安定が背景にある。

こうした状況を反映し、高額商品の購入意欲に関する6月の指数(同)も2.2ポイント増の57.9へと拡大した。

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