製薬・化学大手の独バイエル(レバークーゼン)は6月30日、2017年12月期の売上高と営業利益(EBITDA、特別項目を除く)の見通しを引き下げると発表した。ブラジルでの農薬販売の不振と、一般医薬品事業の低迷を受けた措置。為替差損も業績圧迫要因になるとしている。7月末の決算発表で下方修正値を明らかにする。
ブラジルでは農作物の収穫期の終了後に農薬が大量に売れ残った。同社はこれを安値で処分するため、17年12月期のEBITDA(同)が3億~4億ユーロ押し下げられる。同費用は4-6月期(第2四半期)に一括計上する。
バイエルは4月下旬に17年12月期の業績予測を上方修正し、売上高を従来予測の490億ユーロ以上(前期比で1ケタ台前半~半ばの増加率)から約510億ユーロ(同1ケタ台半ば~後半の増加率)、EBITDA(同)を「1ケタ台半ばの伸び」から「10%未満の伸び」へと引き上げていた。