6月の乗用車新車登録3.5%減に、上期は3.1%増加

ドイツ連邦陸運局(KBA)が4日発表した6月の乗用車新車登録台数は前年同月比3.5%減の32万7,693台となり、2カ月ぶりに落ち込んだ。祝日の関係で比較対象の2016年5月に比べ営業日数が2日少なかったことが響いた。上半期(1~6月)は前年同期比3.1%増の178万7,026台と好調だった。

上半期の新車登録を動力源別でみると、電気自動車(EV)は133.9%増の1万189台へと急拡大した。環境対応車の購入補助金制度が追い風となった格好。ハイブリッド車は81.8%増の3万7,520台で、同補助金の対象となるプラグインハイブリッド車は100.3%増の1万2,264台だった。

ガソリン車は11.7%増と全体を上回る伸びを記録。シェアは前年同期の51.5%から55.8%へと拡大した。都市部での走行制限が検討されているディーゼル車は9.1%減となり、シェアは46.9%から41.3%へと低下した。

新車登録の伸び率が最も大きく伸びた部門はSUVで、20.6%を記録。新車全体に占める割合は14.3%に達した。コンパクトカーは登録台数が6.7%減少したものの、シェアは23.4%でこれまで同様トップを維持した。スポーツ車の登録台数は13.0%落ち込んだ。

1~6月の伸び率が最も大きかったブランドはEVのテスラで、143.6%増の1,895台を記録。これにアルファロメオ(65.9%増の3,125台)、レクサス(64.2%増の1,627台)が続いた。

ドイツ車はメルセデス(6.6%増の16万7,208台)、ミニ(5.9%増の2万3,454台)、フォード(4.3%増の12万8,381台)、ポルシェ(2.4%増の1万6,518台)の4ブランドが増加し、その他はすべて減少した。オペルは0.7%減の12万7,626台、BMWは2.8%減の13万1,408台、アウディは3.1%減の15万4,485台、VWは3.8%減の33万2,876台、スマートは7.6%減の1万7,444台だった。

レクサス以外の日本車ではトヨタ(27.4%増の4万1,978台)、スズキ(23.8%増の1万9,246台)、三菱(18.5%増の2万4,736台)も2ケタ台の伸びを記録し、スバル(5.8%増の3,977台)、マツダ(3.3%増の3万4,264台)も前年同期を上回った。日産(3.0%減の3万6,387台)とホンダ(24.9%減の1万1,132台)は振るわなかった。

日本車以外の主な輸入ブランドも全般的に好調で、ダチア(27.1%増の3万1,453台)、フィアット(24.9%増の5万928台)、ジャガー(23.6%増の5,458台)、ルノー(16.2%増の7万706台)、セアト(11.3%増の5万2,785台)、プジョー(9.2%増の3万2,501台)、シトロエン(8.3%増の2万8,331台)、ランドローバー(4.3%増の1万2,915台)、起亜(3.7%増の3万1,158台)、ボルボ(2.9%増の1万9,956台)、シュコダ(2.4%増の9万8,837台)、現代(0.5%増の5万3,175台)は増加した。ジープ(0.3%減の6,966台)、双竜(3.8%減の1,686台)、DS(31.3%減の1,716台)は減少した。

一方、独自動車工業会(VDA)が同日発表した6月の国内乗用車生産台数は49万3,300台で、前年同月を12%下回った。同輸出台数は11%減の36万9,500台。1~6月の累計は生産台数が前年同期比3%減の294万900台、輸出台数が2%減の224万5,300台だった。

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