ドイツの政策金融機関KfWは6月30日、ベンチャーキャピタル(VC)子会社を設立すると発表した。スタートアップ企業と急成長段階の企業を資金支援することでドイツのイノベーション力を高める考え。連邦経済省、連邦財務省と協議して新会社の設立を決めた。
KfWのVC業務を新会社に移管するとともに、資金の規模を拡大する。来年1月に設立し、年央から業務を開始する予定だ。
新会社は外部のVCファンドを通して事業資金を間接的に提供する。10年間で計20億ユーロを投資する計画。ベンチャー企業に資金を貸し付けるベンチャーデット・ファンドに投資する可能性もあるとしている。
ドイツではVCの資金供給が需要を推定で5億~6億ユーロ下回っており、将来性の高い若い企業が事業拡大などに必要な資金を確保できないという問題が起きている。KfWはVC子会社の設立により、こうした事態を大幅に改善する考えだ。