ユーロ圏の金融安全網である欧州安定メカニズム(ESM)は7日、ギリシャに85億ユーロの追加融資を実施することを承認した。同融資は総額860億ユーロに上る第3次金融支援の一部。同支援に基づく融資の実行額は394億ユーロに達した。
債務危機が続くギリシャは、7月に約70億ユーロの債務返済期限を迎えるため、追加融資を必要としている。条件となる財政再建計画や国際通貨基金(IMF)の支援復帰をめぐる調整が難航し、実施が遅れていたが、6月中旬に開かれたユーロ圏財務相会合で最終合意し、融資再開が決まった。
85億ユーロのうち77億ユーロは10日に実行される。残る8億ユーロの実施は9月以降となる。これによってギリシャは、デフォルト(債務不履行)を回避できる。
ユーロ圏によるESMおよび前身の欧州金融安定基金(EFSF)を通じたギリシャへの融資は、第1、2次支援と合わせて1,812億ユーロに達することになる。