バイエルが業績予測引き下げ

製薬・化学大手の独バイエルは27日の決算発表で、2017年12月期の業績予測を引き下げた。農業化学、一般医薬品部門の不振を受けたもので、売上高を従来予測の約510億ユーロ(1ケタ台半ば〜後半の増収)から490億ユーロ以上(1ケタ台半ばの増収)へと下方修正。営業利益(EBITDA、特別項目を除く)も「10%以上の伸び」から「1ケタ台後半の伸び」へと引き下げた。

17年4-6月期(第2四半期)のEBITDA(同)は前年同期比0.1%増の30億5,600万ユーロと小幅な伸びにとどまった。農業化学部門が52.2%減の3億1,700万ユーロ、一般医薬品部門が4.3%減の3億1,400万ユーロへと落ち込んだことが響いた格好。農業化学部門の利益はブラジルでの農薬販売の不振を受けて3億5,500万ユーロ押し下げられた。一般医薬品部門は米国など北米市場での販売が振るわず減益となった。

そのほかの部門は営業増益を確保しており、医療用医薬品部門は9.5%増の14億8,100万ユーロ、動物薬部門は16.0%増の1億1,600万ユーロへと拡大した。連結対象となっている樹脂素材会社コベストロは49.0%増の8億900万ユーロと大幅増益を記録した。

4-6月期のバイエルの売上高は3.0%増の121億9,300万ユーロ、株主帰属の純利益は11.3%減の12億2,400万ユーロだった。

上部へスクロール