ボルボ・カーズ、浙江吉利控股集団との提携強化

スウェーデン乗用車大手のボルボ・カーズは7月20日、親会社である中国の浙江吉利控股集団(Geely Holding)と合弁会社を設立し、技術の共有や開発・調達コストの削減などで協力関係を強化すると発表した。次世代の電気駆動車の開発を加速するとともに、規模の拡大によるコスト削減で協力する。合弁会社は、ボルボ・カーズと浙江吉利控股集団の折半出資とする。本社を中国に置き、子会社をスウェーデンのイエーテボリに置く。

合弁会社を介した相互ライセンス(クロスライセンス)により、浙江吉利控股集団の傘下にあるボルボ・カーズ、吉利汽車(Geely Auto)および吉利汽車が立ち上げた新ブランドのLynkが既存の技術や今後開発する技術を相互に利用できるようにする。ボルボ・カーズ、吉利汽車、Lynkの間で車両アーキテクチャやエンジン技術を共有するほか、将来は、バッテリーセルや電気モーター、充電システムなど電気駆動車の関連部品にも協力関係を広げる意向を示している。また、部品の共同調達などによりコスト削減効果を生み出す。

特許などの知的財産は当該技術を開発した企業が保持するが、ライセンス合意により、他社の技術を相互に利用することができる。将来のモジュラー式車両アーキテクチャや他の技術は開発コストの共同負担について合意したうえで、開発・共有する。その際、開発を主導した企業が技術の所有者となり、他の企業は当該技術を全面的に利用することができる。

■Lynkに資本参加

今回の発表とは別に、ボルボは同日、Lynkに小規模株主として資本参加すると発表した。これにより、Lynkの出資者は浙江吉利控股集団、吉利汽車、ボルボ・カーズの3社となった。

上部へスクロール