化学大手の独BASF(ルートヴィヒスハーフェン)は7月28日、産業向け3Dプリンター分野の新会社を設立すると発表した。同分野の素材、システムソリューション、部品、サービスを拡充することが狙い。
新会社BASF・3Dプリンティング・ソリューションズを西南ドイツのハイデルベルクに9月1日付で開設する。当初は研究者およそ30人体制でスタート。会社設立に当たり同地のグループ企業ドイチェ・ナノシヒトを新会社に統合する。自動車や航空宇宙、消費財分野の顧客を想定しており、潜在顧客、大学などの外部機関と緊密に連携していく。
新会社のフォルカー・ハメス社長は「産業向け3Dプリンター市場は極めてダイナミックであり、今まさに生成している段階だ」と指摘。そうした状況下では分野横断的なチームと迅速な意思決定を可能とするスタートアップ企業のような組織構造が必要だと述べ、事業を柔軟に展開するために新会社を設立したことを明らかにした。