独自動車大手ダイムラーの子会社である三菱ふそうトラック・バス (神奈川県川崎市、MFTBC)は7月27日、ポルトガルのトラマガル工場で小型電気トラック「eキャンター」の小規模生産を開始した。9月には米国のニューヨークで同モデルの世界市場投入を発表する予定。
三菱ふそうは7月に川崎工場で「eキャンター」の小規模生産を開始した。川崎工場では年内に50台を組み立てる計画で、うち25台はセブン‐イレブン・ジャパンへの納車が決まっている。トラマガル工場では欧米向けの車両を100台生産する計画。
「eキャンター」は積載量2~3トンの小型電気トラックで、電圧420V、容量13.8kWhのリチウムイオン電池を6個組み合わせた充電池を搭載、航続距離で100キロメートル以上を確保している。リチウムイオン電池は、ダイムラーの子会社ドイッチェ・アキュモーティヴがドイツ東部のカーメンツ工場から供給する。
トラマガル工場では、従業員400人超が欧州の約30カ国およびイスラエル、モロッコ、トルコ向けに「キャンター」を生産している。同工場では、生産した車両の約95%を輸出している。2012年からは、「キャンター」のハイブリッドモデル「キャンターエコハイブリッド」も生産している。
電気トラックに関しては、三菱ふそうは欧州では、ポルトガルとドイツで2014~2017年にかけて「eキャンター」の量産化前の車両を使って実証試験を実施してきた。