ロスネフチ、インド製油大手エッサールを買収

ロシア石油最大手の国営ロスネフチは21日、欧州系の大手資源商社トラフィギュラ、投資会社ユナイテッド・キャピタル・パートナーズ(UCP)と共同で、インドの財閥エッサール・グループ傘下の製油大手エッサール・オイル(EOL)を買収したと発表した。成長著しいインド市場に参入するとともに、東南アジア、アジア太平洋地域での地歩を固めるのが狙い。取引金額は129億米ドルで、外資による対インド投資、ロシア企業による外国投資として過去最大規模となる。

ロスネフチ、トラフィギュラ、UCPはEOLの株式をそれぞれ49.13%取得する。残る1.74%は引き続き個人投資家が保有する。

買収にはインド西部のヴァディーナー製油所、製油所内発電所、ヴァディーナー港ターミナル設備、インド給油所網(3,500店舗超)が含まれる。ヴァディーナー製油所は処理能力2,000万トンと国内有数の規模を誇り、中南米産の重質油が原料の半分以上を占める。ロスネフチはベネズエラ国営石油公社(PDVSA)と提携を結んでおり、同国産の超重質油を加工できるヴァディーナー製油所獲得は意義が大きい。

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