自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW)が15日発表した8月のグループ販売台数は前年同月比8.0%増の82万台と大きく伸びた。すべての主要ブランドで増加。地域別では南米が大幅に拡大した。
南米の販売台数は4万9,600台となり、前年同月比で57.7%増加。主力のブラジルは76.4%増えて2万9,700台に達した。
中東欧も13.4%増の5万5,400台と2ケタ台の伸びを記録した。ロシアは13.2%増の1万5,500台だった。
西欧は横ばいの21万5,500台。ドイツは2.4%減の9万200台と振るわなかったものの、8月上旬に打ち出した旧型ディーゼル車を高値で下取りするキャンペーンへの消費者の関心は高いという。
アジアは9.3%増の37万9,200台で、主力の中国は9.2%増の35万3,500台だった。
北米は8万8,700台で5.1%増加。米国は4.6%増の5万6,800台だった。
主要ブランドで伸び率が最も大きかったのは乗用車のセアトで、17.3%増の2万9,700台を記録した。VWブランド乗用車も9.3%増の49万5,200台と好調だった。シュコダは6.7%増の8万6,100台、アウディは5.0%増の13万8,900台、ポルシェは0.1%増の1万9,100台。商用車ではMAN(13.8%増の7,800台)が2ケタ増となり、スカニア(9.9%増の5,600台)とVWブランド商用車(3.3%増の3万6,600台)も前年同月を上回った。
1〜8月のグループ販売台数は679万6,600台で、前年同期を2.0%上回った。アジア太平洋(0.1%減の269万8,100台)がやや落ち込んだ以外はすべての地域で増加。南米(17.3%増)と中東欧(12.3%増)は2ケタ台の伸びを記録した。ブランド別ではセアト(13.7%増)が特に好調で、スカニア(8.6%増)、MAN(7.5%増)、ポルシェ(5.6%増)、VWブランド商用車(5.1%増)も5%以上の伸びを確保した。VWブランド乗用車は1.8%増、シュコダは3.3%増。アウディは中国ディーラーが5月まで販売をボイコットした影響で2.6%減少した。