英RBSの中小銀行支援策、欧州委が承認

欧州委員会は18日、英大手銀行ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド(RBS)が公的救済の条件として実施する中小銀行支援策を正式承認したと発表した。RBSは約8億ポンドを投じて、同措置を実施する。

RBSは金融危機に際して英政府から総額450億ポンドの支援を受けた際、条件のひとつとして支店売却を求められた。救済されたRBSが他の銀行との競争で有利とならないようにするためで、国内支店の1割超に相当する約300支店を分社化して設立した新部門「ウィリアムズ・アンド・グリン」をスペイン最大手銀行バンコ・サンタンデールに売却するはずだった。しかし、これが実現に至らず、2月に代替策をまとめて欧州委に承認を求めていた。

承認された代替案は◇RBSが中小銀行の事業拡大を支援するための4億2,500万ポンドの基金を創設する◇RBSの顧客である中小企業が取引銀行を中小銀行に切り替えるのを促進するため、当該中小銀行に顧客誘致費用として最大4億ポンドを提供する――という内容。これによってRBSが、国内の中小企業向け銀行サービス市場のシェアを3%削減することを目指す。

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