ドイツ鉄道(DB)は11日、自動運転電気バスを利用した乗合サービスのコンセプトを発表した。基礎自治体や公共交通事業者向けに同サービスを開発する考えで、今後のパイロットプロジェクトと規制動向を踏まえて事業の本格展開を目指す。
「イオキ(ioki)」というブランドで同サービスを展開する。イオキでは自動運転の電気バスを車両として投入。乗客はスマホアプリで出発地と目的地を入力して利用する。バスは同方向に向かう他の乗客も相乗りすることになる。
イオキではIT技術者や交通問題の専門家からなるチームが顧客である公共交通機関の運営事業者向けに各地域の交通事情を分析したうえで、それぞれに見合ったソリューションを開発する。当局の認可取得手続きも支援する。
こうしたサービスの実施に向けてまずは独南部のバート・ビルンバッハで今月から自動運転バスの試験運用を開始する。バスは低速で特定の路線を移動。料金はかからない。万が一に備えて運転手が搭乗している。
来年からは北部の大都市ハンブルクで公共交通機関の駅を目的地とする乗り合いサービスを開始する。車両100台を投入する。
DBは自動運転電気バスの乗り合い事業を2025年までに商業化する目標を掲げている。自動運転の安全性が確立するまでは運転手を搭乗させる考えだ。