ドイツ連邦統計局が20日発表した9月の生産者物価指数は前年同月比の上昇率が3.1%となり、前月の同2.6%を0.5ポイント上回った。上げ幅の拡大は2カ月連続。同指数全体の27%を占めるエネルギーが4.6%上昇し、最大の押し上げ要因となった。エネルギーを除いた上げ幅は2.6%だった。
エネルギーでは電力の上昇率が8.9%で最も大きく、特別契約顧客向けでは10.0%に上った。石油製品は7.5%で、液化石油ガスは47.5%に達した。灯油は17.3%、軽油は6.2%、ガソリンは4.6%。天然ガスは4.6%下落したものの、製造業向けは4.4%上昇した。
中間財も3.6%増と上げ幅が大きかった。上昇率が特に大きかったのは金属で9.5%を記録。圧延鋼は13.2%、非鉄金属は9.2%に上った。化学原料も4.3%高くなった。低下したのは貴金属(−8.5%)、繊維セメント製品(−2.8%)、穀物粉(−0.9%)など一部の製品に限られた。
非耐久消費財は3.4%高くなった。食料品が4.9%上昇。バターでは上げ幅が90.0%に達した。このほか、牛乳(+28.3%)、砂糖(+9.8%)、コーヒー(+5.2%)で上昇率が大きかった。
耐久消費財と投資財はともに1.1%上昇した。
9月の生産者物価指数は前月比では0.3%増となり、3カ月連続で拡大した。エネルギーで1.0%、中間財で0.3%、非耐久消費財、耐久消費財、投資財で0.1%上昇。エネルギーを除いた生産者物価の上げ幅は前月と同じ0.1%だった。