ライフサイエンス大手の独バイエルが26日発表した7-9月期(第3四半期)決算の純利益は38億8,100万ユーロとなり、前年同期(11億8,700万ユーロ)の約3.3倍に拡大した。9月末付で連結対象から外した樹脂大手コベストロの保有株売却で水準が押し上げられた格好。売上高は2.8%減の80億2,500万ユーロに後退したものの、為替と事業売買を加味した実質では1.2%増加した。
営業利益(EBITDAベース、特別項目を除く)は22億400万ユーロで、4.1%増加した。主力の医療用医薬品部門が5.1%増の14億9,300万ユーロと好調で、全体をけん引。その他の部門はすべて減益となった。減益幅はコンシューマーヘルスが16.5%、動物薬が9.0%、農業化学が3.5%。コンシューマーヘルスでは米メルクから3年前に買収した製品の販売が振るわず、日焼け止めクリーム「コパトーン」では売上高が45%落ち込んだ。米国市場で続く激しい競争が響いたとしている。