ドイツで水素供給ステーション4カ所が開設

ドイツのブレーメンで16日、同市初の水素供給ステーションが営業を開始した。ドイツでは10月にこのほか、バーデン=ヴュルテンベルク州のバート・ラッペナウ(16日)、ケルン/ボン(17日)、ミュンヘン(18日)でも水素供給ステーションの落成式があり、国内の水素供給ステーションは合計で41カ所に拡大する。

ブレーメンに開設したステーションの近くには、高速道路のほか、ダイムラーの乗用車工場であるメルセデスベンツのブレーメン工場もある。ダイムラーは同工場で燃料電池車を生産する予定。

ダイムラーは9月のフランクフルト国際モーターショー(IAA)で、量産前モデルの「GLC Fセル」を発表した。燃料電池と車載電池を組み合わせたプラグインハイブリッド車で、水素燃料の充填に加え、車載電池を充電することができる。

ブレーメンのステーションは、工業ガス大手のリンデ、自動車大手のダイムラー、石油大手のシェルが、シェルの既存のガソリンスタンド施設に建設した。独連邦政府が水素・燃料電池技術に関する国家技術革新プログラム(NIP)を通して約90万ユーロを支援している。

■ トヨタ、クレバーシャトルに「ミライ」15台を納車

18日にミュンヘンに開設した水素ステーションの建設では、中堅石油会社のAllguthとリンデが協力した。運営は、ドイツ全域を網羅する水素供給スタンド網の整備を目指して設立された合弁会社「H2モビリティ」が引き受ける。連邦政府はNIPを通じて40万ユーロを支援した。

式典では、電気自動車やプラグインハイブリッド車などのエコカーのみを使用したライドシェアリングサービスを提供する新興企業クレバーシャトルにトヨタが燃料電池車「ミライ」15台を納車した。新設したステーションは主に、クレバーシャトルのほか、リンデの子会社が運営するカーシェアリングサービス「BeeZero」が利用する予定。「BeeZero」では、燃料電池車を使用したカーシェアリングサービスを提供している。

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