ポーランド政府は7日、同国最大のワルシャワ・ショパン空港に代わる新たなハブ空港の建設を閣議決定した。航空旅客数が拡大する一方で、同空港の処理能力が限界に近づいているためだ。鉄道・道路インフラを含め、300億〜350億ズロチ(70億〜80億ユーロ)を投じる。2027年末の完工を予定する。
建設予定地はワルシャワの南西約40キロメートルに位置するバラヌフ。年間旅客処理能力は当初4,500万人で、最大1億人まで拡張できるという。
政府は、同国の立地が「ロサンゼルス〜テルアビブ、ウィーン〜東京、上海〜パリ、ニューヨーク〜テヘランなど世界の主要都市を結ぶ航路上に位置する」ことから、新空港は便利な乗り換え地として世界トップクラスの国際空港と十分競合できるとみる。
また、バラヌフについては、空港建設で工業団地や見本市会場、会議場、オフィスなどの招致が可能になり、新たな経済発展への道が開かれると期待している。
ポーランドの航空旅客数は昨年、3,400万人弱を記録し、前年から12%拡大した。政府は、2035年には9,400万人に増加すると予測する。
ショパン空港の昨年の旅客数は1,280万人で、2020年に処理能力が限界に達する見通し。(1PLN=31.14JPY)