独コンチネンタル、中国でターボチャージャー生産開始

独自動車部品大手のコンチネンタルは20日、中国・上海の嘉定区にある工場で11月からターボチャージャー「RAAX」の生産を開始したと発表した。欧州域外では初のターボチャージャー工場となる。2018年にはメキシコのサン・ルイス・ポトシ工場でも「RAAX」の生産を開始する計画。これにより、世界3地域で「RAAX」を生産する体制となる。

中国工場で生産するターボチャージャーは、フォルクスワーゲン(VW)のエンジンプラットフォーム「EA888 Ge.3B」向けに開発したもので、欧州では2016年にVW傘下のアウディが「A3」に搭載する2.0リットル・ターボガソリンエンジン向けに量産を開始した。

VWは中国では当初、この2.0リットル・ターボガソリンエンジンをVWのSUV「トラモント」と「ティグアン」に搭載し、さらに他の量産モデルにも採用を広げていく方針。

コンチネンタルは、中国工場で生産する「RAAX」について、欧州で生産している「RAAX」と同じ製品で、生産方法もチェコのトルトノフにある欧州工場と同じと説明している。

嘉定区のコンチネンタル工場では、合計で従業員約1,600人が勤務しており、アンチロック・ブレーキ・システム(ABS)などさまざまな製品を生産している。ターボチャージャー工場の生産面積は約2,000平方メートル。2018年には、新しい生産棟の建設により拡張する予定。

コンチネンタルは2011年にターボチャージャー事業に参入した。これまでに、フォードの1.0リットル・エコブーストガソリンエンジンや、MINIハッチの1.5リットル3気筒ガソリンエンジン、BMWのプラグインハイブリッドスポーツカー「i8」のガソリンエンジンにもターボチャージャーを供給している。

上部へスクロール